当院の治療

治療の手順と実際

1.問診

初診 主たる病(主訴)の現在の状態や経緯、そして過去の病歴や睡眠・食欲・便通・月経・汗等の一般症状をお聞きします。さらには子供の時に、いつからどのような症状を発症したかをお尋ねます。子供の時の症状は、気の変動が開始した時期を推定できます。
通常診 前回の治療から2日ほど経た日から今回の治療までに良くなった症状はあるか、若しくは悪くなった症状はあるかをお聞きします。改善した症状があれば、治療は容易くなります。

2.準備

両肘の上10センチから先、両膝の上10センチから下を治療に使用しますので衣服を上げてください。または持参の衣服に着替えてください。必要であれば、当院で用意しています治療着に着替えて下さい。腕時計、ブレスレット、ネックレス、指輪等の金属アクセサリーを外してください。ベッドに仰向けに寝て準備ができましたらお声をかけてください。

3.脈診・腹診

左右手首の脈部で脈診をします。必要に応じて腹部および患部を触診します。

4.証の決定

診断より患者様の『証(しょう、あかしともいう)』を立てます。証とは東洋医学独特の考え方で、病気の名称ではなく「病の本質」であり「原因」であり『治療方針』です。

5.治療

決定した証に基づき、両手足の経穴(ツボ)に鍼を0.2ミリ程刺し、手技を施します(本治法)。東洋医学の基本的な考え方である陰陽論に基づき、経脈に流れる気が少なければ補い、又は気が多ければ取り去る、そして外邪があれば取り除き、気の滞りがあれば流すという補瀉の治療を行います。

6.検脈・検証

最後に、気の調整ができているかどうかを確かめるために、もう一度手首で検脈をして気の調整ができていれば終了します。

治療時のお願い

治療に際し以下のご協力をお願いいたします。

治療時のお願い
  • 禁煙;院内は禁煙です。
  • 携帯電話;マナーモードにして緊急な場合を除き、治療の中断を避けていただくようお願いいたします。
  • 治療時の服装;治療時、腕の肘上10cmまで脚も膝上10cmまでを十分出せるような服装で来られるか、又は持参してください。治療では鍼をそこに打ちます。なお、当院では患者様用に治療着を用意していますのでお申し出下さい。また、腕時計・金属のアクセサリー類は必ず外して下さい。鍼の治療に電気的な影響が出ます。
  • 治療後の反応と注意;初めて鍼治療を受けたとき、まれに体がだるく感じることがあります。鍼に対する反応が過剰に出たときに起こる現象です。当日だけの反応でご心配はありません。従って初回の治療鍼数は少な目にしています。また運動や入浴、飲酒など一般生活についての注意や制限はありません。

使用する鍼の安全性

鍼は安全性に配慮しているかどうか、治療をお受けになるときに一番気になるところだと思います。当院で使用する鍼は、全て銀製で『ディスポ鍼』(1回のみ使用した後、廃棄)を使用しています。といっても粗悪な鍼ではなく、性能を優先して最上級の治療鍼を採用しています。

また『ディスポ鍼』は、患者様の前で初めて封を切ります。さらに使用した『ディスポ鍼』はすぐに廃棄し、使用する鍼皿はアルコール洗浄し一日間紫外線滅菌します。

このように、使用する鍼等については、常に安全性に配慮していますのでご安心下さい。

治療中の皮膚消毒

当院では施術前に皮膚の消毒を行っています。ただ患者様によっては消毒剤のエタノールに敏感な方がおられ、皮膚が痒くなったり赤くなったりすることがあります。そこで、当院では次のように皮膚消毒を行っています。

皮膚消毒について
  • 消毒剤に皮膚刺激性の低い70%イソプロピルアルコール水溶液を使用します。
  • 上記で刺激を感じた方には、0.1~0.5%クロルへキシジングルコン酸塩水溶液(病院でよくでる皮膚消毒剤)を使用します。
    (参考)丸石製薬株式会社、医療関係者サイトによる

    Q:消毒でエタノールに過敏症を示す患者にはどのような消毒剤を使用したらよいか?
    A:エタノールにアレルギー反応を示す例に、イソプロパノールではほとんどの例でアレルギー反応を示さないとする報告もありますので、まずイソプロパノールが適用となります。その他、下記の皮膚消毒に適応のある消毒剤が使用可能です。〔クロルへキシジングルコン酸塩 0.1~0.5%水溶液〕

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