1.主訴
子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)/卵巣嚢腫
2.患者樣
20歳代後半 女性
3.現病歴と症状
1)2年前から、「子宮内膜症」が左卵巣に発症している(卵巣チョコレート嚢胞*ともいう)。かつ、卵巣内に良性の腫瘍があり、「卵巣嚢腫**」と診断されている。特に1ヶ月前から肥大してきた。来院時、卵巣は通常ほぼ3cmの親指大の大きさが7cm(MRI測定)に腫脹していた。当時、投薬で月経を止めて鎮痛させていた。したがって、妊娠はできない。一つ目の病院では、「子宮内膜症に対する有効な治療はない」と言われている。その病院から、卵巣嚢腫は専門病院に行くよう二つ目の病院を紹介された。二つ目の病院は流産を繰り返している人は「流産の原因を治してから卵巣嚢腫の治療をしましょう」と3つ目の病院を紹介した。3つ目の病院がすべてを引き受けた。薬を服薬しているが、生理を起こさせない目的のものであって病気は良くなっていない。
患者様は、子宮内膜症と卵巣嚢腫を治した後に妊娠を望んでいる。この症状があると不妊症の原因が同じなので妊娠しにくい。
2)腰痛がある。左足下腿内側、および母趾両側に痺れがある。
3)背中が痛い。
4)頭痛がある。
このような背景のもと、鍼灸での治療をしたいと来院されました。
*「卵巣チョコレート嚢胞」;子宮に存在する子宮内膜細胞が卵巣内で増殖するために、生理の都度、剥離出血をして痛みが襲う症状を卵巣チョコレート嚢胞という。卵巣内で出血をするので卵巣内に血液が溜まり、腫脹する。不妊症の一原因である。
**「卵巣嚢腫」;卵巣内の腫瘍である。この患者様は良性の卵巣嚢腫であった。卵巣内に水様の成分が貯留する。
4.治療結果
(1回目)脈診、腹診、問診などから治療方針を決定し、経絡治療の本治法(脈から読みとった変動している経絡に対して、気を調整し体質を改善する鍼治療)を行う。
(2回目)同じ方針で治療を続けた。以下、同治療。病院では黄体ホルモンの受容体に選択的に作用し、女性ホルモンの分泌を抑える薬を服用。この後、病院で中止している。
(3回目)病院で測定した卵巣嚢腫の参考データである腫瘍マーカー値(CA19-9)が高いと言われている。220U/ml。
(7回目)背中の痛みが無くなった。
(10回目)病院の検査で、卵巣の大きさが7cm(MRI測定)から5.7cmに小さくなった。さらには、腫瘍マーカーCA19-9値が96U/mlに低下した。
(16回目)卵巣の大きさが通常の大きさまで小さくなり3cmに縮小した。病院で卵巣内を吸引洗浄し血液等を洗い流した。その時の検査では、卵巣嚢腫が既に無くなっていた。
(18回目)病院での腫瘍マーカーCA19-9値がさらに34U/mlに低下した(正常値は37U/ml以下)。
ここで子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)・卵巣嚢腫(良性)の治療を終了した。病院でもほぼ治癒していると診断した。患者様は同治療を継続し、妊娠の準備に入った。
以上
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脈診経絡はり治療専門
あん鍼灸院
香川県高松市木太町1247-11
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