緑内障【治験例2】|あん鍼灸院

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緑内障

1.主訴

緑内障

2.患者様

52歳 女性

3.症状と現病歴

病名 症状と現病歴
緑内障 44歳(8年前)の時、両眼の眼圧が23に上昇した。現在は13。視野検査では、左目の内側下に見えないところがある(視野検査表;下図(2020/6/23付))。左側の黒い部分は視神経乳頭がある盲点で、見えませんが正常です。同時に口渇、ドライアイ、口苦がある。病院では毎月の眼圧検査と、6ヶ月に一度の視野検査をしている。これまで8年間、病院で治療をしてきたが、治療の効果が殆ど見られないと患者様はいう。

逆流性食道炎 苦い胃液が上がってくる。食道と胃の境界に白い輪の炎症痕がある。

 

4.「緑内障」の原因究明

『緑内障』は、現代医学では眼球内に栄養や酸素などを運ぶ眼の体液(眼房水)の供給量と排出量の平衡が失調したもので、供給量が多くなると眼内圧が上昇するために、網膜にある「視細胞」が損傷すると考えられています。その原因は、眼房水の出口であるシュレム管が詰まっているためと言われている。

ところが眼圧(眼内圧)が上昇しない緑内障が多数あることから、その原因が眼房水の出入の問題ではないと考えます。それは古い視細胞の死と新しい視細胞の供給のバランス、すなわち『視細胞そのものの動態平衡の問題』だと考えます。つまり、死んだ視細胞の後に新しい視細胞が入って行かず、空洞ができてしまうために視力が低下すると考え、治療を進めました。骨粗鬆症やリウマチもまた、この原因と考えています。

5.「緑内障」の治療結果

病にはそれを引き起こす「病因」が必ずあり、それを治すことが「体質改善」です。上記の考え方を元に鍼術で治療を行い、患者様の体質改善を続けました。

その経過を以下に示します。

日付 経過 結果
2020/6 治療前の視野検査(ブランク)(2020/6/23)

視野検査表、右図(3.症状と現病歴と同じデータ)

左目の内側下に見えないところがある。黒みの強いほど見えていない。そこは、視細胞が欠損、もしくは視細胞機能が弱体化している場所である。

2020/9 目が明るくて軽くなってきたという。同時に口渇、ドライアイ、口苦がなくなったという。「逆流性食道炎」の食道と胃の境界にある白い輪も解消した。症状もない。
2021/1 視野検査(2021/1/16)

視野検査表、右図。

 

視野検査表に基づけば、視野が拡大している。そして、左目の内側下の見えなかったところが薄くなって大変良くなっている。事実、日常で視野が欠けることはなくなった。

このことから網膜の視細胞が復活していることが分かります。従って、空洞であった場所に新しい視細胞が充填したと推定できます。つまり、視細胞が欠損している網膜でも、再生できるということが分かりました。

緑内障は根治させなければ視野が徐々に狭まり、最悪の場合、失明します。早めの根本治療が不可欠です。

以上

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脈診経絡はり治療専門
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香川県高松市木太町1247-11
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