咳が止まらない(咳喘息)【治験例1】|あん鍼灸院

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1.主訴

咳が止まらない(咳喘息)

2.患者様

40歳代後半 女性

3.症状と現病歴

1)現病歴

2年前、風邪のあと咳が止まらなくなった。一つ目の病院では原因不明と言われ、二つ目の病院で「咳喘息」と診断された。この病気はアレルギーなので、症状は繰り返し一生、付き合ってゆく病気で治らないと診断された。現在、薬はステロイド(吸引)と気管拡張剤の複合剤を2年前から服用している。

表1.症状と現病歴一覧

病名 症状と現病歴
午前6時頃から咳き込む。3ヶ月前、周りに煙草の煙があるだけで咳が止まらなくなった。気温の温度差でも咳き込む。病院でCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の検査をしたところ、該当はしなかった。
不眠症 睡眠の寝つきが悪く、すぐ眼を覚ます。
火照り 睡眠中、上半身が熱くなり午前3~4時頃、寝汗が流れるように出る。

4.「咳が止まらない」の治療結果

病にはそれを引き起こす「病因」が必ずあり、それを治すことが「体質改善」です。脈が正常になるまで鍼術で体質改善を続けた。

経過を以下に示します。

表2.治療結果

回数 治療結果
2 寝汗がびっしょり出ていたが、軽減してきた。咳が出る回数が減った。息は通るが、気管が狭く閉塞感がする。
5 咳が気にならなくなった。熱くなるが、寝汗が少なくなった。しかし、夜2~3回、目が醒める。
8 咳はまだ出ているが、今までに比べて非常に楽になった。寝汗がまだ、出ている。
10 咳はまだあるが、随分減っている。寝汗の出ない日がある。睡眠の寝つきが良くなり、よく眠れるようになった。
11 咳はまだあるが、さらに減ってきて忘れている時がある。ここ1週間は寝汗が出なかった。
12 咳が止まったという。
13 病院では喘息のNO検査をした。結果は18(正常22以下)。「治癒している」と病院で言われた。ドクターは「1年くらいかかると思っていたのにもう治ってしまった。咳が、なぜ治ったのか分からない」と言う。しかし、ステロイドの吸入はやめないで1年位さらに続けるように言われた。ステロイドの副作用で、急に服用をやめると咳がまた出るという。医師はリバウンドが起こるという。それは根本治癒していないとき、再発して更にひどい咳が出ることで副作用で出るわけではない。
14 患者様は自分の意思で服薬を止められた。
15 症状はない。脈診で脈状の変化は消え、脈の変動はなくなっている。治療を終了した。根本治癒したと考える。

以上

公園を散歩していてダニに刺された。自宅で調べると、ダニが吸い付いていたので取った。血を吸っていた。いつもなら足が腫れて真っ赤になるのが何も起こらなかった。これには驚きましたと言う。ダニに対する急激なアレルギー反応がなくなっていた。

根本治癒を確認するために1ヶ月後に検証したが、脈および症状は、全く正常だった。

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