顔面麻痺【治験例5】|あん鍼灸院

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顔面麻痺

1.主訴

顔面麻痺

2.患者様

60歳代後半 女性

3.現病歴と症状

1)1月30日に発症。この日は、ベランダの掃除をしていた。寒かったので肩にホットパックをして作業をしていた。夕食時にうつむき加減になった時、唇が見えたので、おかしいなと思った。夜、顔面に麻痺が起こり、唇など顔面が下垂した。
2)翌日、耳鼻科病院に行ったところ「右側顔面神経麻痺」と診断された。総合病院に行く様、紹介状を書いてくれた。3日後の2月3日、総合病院へ行く。治療はステロイドを服用した。治療を続けても麻痺が治らなかった。ドクターから「元に回復しない時、麻痺が後遺症として残る」と告げられた。それ以上の治療はなかった。
次の症状があった。
a)眼;右麻痺側は、完全に眼を閉じることが出来ない。緩んでいる。
b)額の皺;額に皺を作ろうとしても右麻痺側に皺が出来ない。
c)口唇;右麻痺側の上下口唇間が閉まらず、さらに口角が下がっている。水を飲むと口から漏れる。口笛を吹くことができない。
d)鼻唇溝;右麻痺側の鼻唇溝(ほうれい線、鼻から出て口の横を走る皺)が消えている。
e)味覚;味覚は分かり、異常がない。
f) 聴覚;異常なし。
g)涙腺;涙が出ず、眼が乾燥する。
病院の治療では良くならないことが分かり、どうすれば良いか困っていた。その時、知人からの勧めで当鍼灸院に来院した。

4.治療結果

(1回目) 脈診と腹診、および問診等から体と病、および経絡の「陰陽虚実」を診て治療方針を決定。鍼で全身の経絡調整を行い、治療を開始。
(2回目)前回の治療後、帰宅した患者様を家族の方が見られて、「顔の下垂が上がっている」とびっくりされたようだ。治療前後の写真で確認できる。1回の治療で早くも効果が出て顔のこわばりが良くなった。以下のように、右顔面の麻痺が少し良くなっていた。
a)眼;上下の眼瞼が閉じれる。眼瞼が下垂していたが少し上がり、眼が開いた。顔を石鹸で洗うと眼に石鹸が入りしみていたが、なくなった。
b)額の皺;額の皺を作れるようになってきた。
c)口唇;上下の口唇間は閉じ、左右対象に近い。口角が上がっている。
d)鼻唇溝;見えているが、溝が浅い。
g)涙腺;涙は普通に出る様になった。眼の乾燥感は消えた。
今回の治療も同じ方針で行った。
(3回目)これまで眼瞼が下垂気味で苦痛だったが、上がってきた。鼻唇溝は、まだ充分、でていない。嬉しいことに、歯科医院でインプラントの手術をした後、左下唇がいつも口の中にめくり込んでいたが、正常な位置に戻ってきた。
(4回目)口笛を吹けるようになった。顔面麻痺にかかっていたことを忘れそうになる位に良くなってきた。
(6回目)大変良くなった。脈診では問題経絡の変動が少しあるので、引き続き治療を行うこととした。顔面神経麻痺の症状は、以下のように殆ど完治している。
a)眼;眼をキュッと強く閉じれるようになった。眼瞼の下垂もなくなった。
b)額の皺;額の皺を強く作れる。
c)口唇;口笛を完璧に吹くことができるようになった。水が口から漏れることは全くない。
d)鼻唇溝;はっきりでている。
(7回目)経絡の変動がなくなったので、治療を終了した。

以上

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脈診経絡はり治療専門
あん鍼灸院

香川県高松市木太町1247-11
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