今、いのちがあなたを生きている
(真宗大谷派東本願寺)
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2011年に催された親鸞聖人の七百五十回御遠忌のテーマ。私が自らのいのちを生きるのではなく、いのちが私を生きていると考えるよう呼びかけた。これにふれて思い出したのが、臨床心理学を専攻する友人の、「身体こそ魂なのであって、魂という容(い)れ物の中を〈私〉が出入りする」という謎めいた言葉。共通するのは、身体を「私の所有物」とする考えを斥(しりぞ)けていること。(哲学者;鷲田清一氏のことば、朝日新聞掲載)
東洋医学の基本理念である。現代医学もまた、解剖学的にはそう思っている。私という感覚を育む脳は身体とは別物である。身体は勝手に活動している。そこに私という脳は介入できない。脳にできることは、手足を動かす、考えるとか、視る、聞く、臭う、味わうの五感の一部分と限定されている。触るという生物の原初的感覚である触覚と身体は、皮膚にある【経絡】が支配して脳の支配ではない。だから、身体が「魂(こん)」、即ち、「いのち」なのです。私はその上に寄生しているだけなのです。 魂(こん)のある身体を、私という脳がコントロールするのは難しい。しかし、病の治療にあたっては、「いのち」の流れる魂(こん)がある皮膚中の【経絡】を鍼治療することで達成できる。
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脈診経絡はり治療専門
あん鍼灸院
香川県高松市木太町1247-11
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