花粉症/ヘバーデン結節【治験例5】|あん鍼灸院

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1.主訴

花粉症/ヘバーデン結節

2.患者様

50歳代前半 女性

3.現病歴と症状

1)花粉症がある。春と秋に鼻水が出て、目が痒い。発症から25年経つ。家の周りに栽培されている水稲(イネ科)に反応する。稲の花が咲く頃の5月と稲刈り時の10月に発症する。

2)頸腕(首から腕にかけて)の引き攣りがある。首から肘内側突起まで、及び首から肩甲骨内縁までが引き攣る。上を向いたり下を向いたり、特に運転中や食事中の座位時に引き攣り易い。今月から発症している。

3)ヘバーデン結節がある。40歳代の頃、指関節が膨れ出して痛かった。現在、両手示指の第2関節、両手第3、4、5指の第1関節の骨が膨隆して骨棘ができている。母指は異常がない。指を握り込みにくい。握り込むと関節が痛い。

病院へ行っても治らないと聞いていたので、行っていない。

東洋医学の鍼で治したいと来院されました。

4.治療結果

(1回目)脈診と腹診、および問診等から治療方針を決定した。治療方針に基づいて、鍼術で経絡の気の調整を行なう。病は「体質改善」して根本的に治すことが鉄則だと2千年前から言われています。病にはそれを引き起こす「原因」(結果ではない)が必ずあり、それを取り除くことが「体質改善」です。
鍼は細く柔らかい直径0.15ミリ程の銀製鍼(ディスポーザー)を使い、皮膚に非常に浅く刺して気の調整を行う。しかし、患者様に皮膚に鍼を刺された感覚はありません。そこで行う「気の調整」が当院の最大の特徴です。肘から先の経穴(つぼ)と膝から下のそれを使い、鍼を以って皮膚全体に広がる気のネットワークの「動態平衡」を修正し、生命を統制します。この患者様の『花粉症』や『頸腕の引き攣り』、『ヘバーデン結節』は健康を維持する動態平衡が崩れて発症しています。鍼術は経穴に鍼を刺して抜くだけでは、症状を一時的に和らげることはできても根本治癒は難しい。根本治癒には「気の調整という鍼術の手技」が必要で、施術者の身体を通して指から患者様の体に作用します。鍼はあくまで、精密な連絡橋です。

(写真)ヘバーデン結節の状態

 

(4回目)頸腕(首から腕にかけて)の引き攣りがこの1週間、良かった。体調が良くなってきた。嘘のようにずっと体調が良いという。食欲もある。

(9回目)まだ、引き攣るような感じが少し残っている。

(11回目)頸腕の引き攣りが全くなくなり、痛くもない。ヘバーデン結節は指を使うとまだ、痛い。日常生活に支障がなくなっているが、グッと握り込むと痛い。

(13回目)ヘバーデン結節の痛みが大分ましになった。現在、10月。家の周りで稲刈りが始まったが、今年はまだ花粉症が起こっていない。良くなっている。患者様はすごいと呟く。

(15回目)周辺の稲刈りが終わった。しかし、これまで花粉症の症状が出ていない。患者様は治癒の確信を持てたという。春はまだだが、楽しみだという。

(17回目)体調がすこぶる良い。ヘバーデン結節は、指を曲げやすくなり痛みもなくなった。指を握り込むことを、痛みもなく楽にできるようになった。症状は何もなくなったという。脈状が綺麗になりつつあると伝えた。血脈の中を血液が層流をなして流れているようだ。完全に脈の変動がなくなるまで3、4回続ける。

(19回目)症状も脈の変動も何もなくなった。

(20回目)1ヶ月後に脈診を行ったところ、依然として脈の変動も症状もなかった。そこで治療を終了させた。根本治癒している。

以上

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脈診経絡はり治療専門
あん鍼灸院

香川県高松市木太町1247-11
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