ヘバーデン結節・汗疱性湿疹【治験例9】|あん鍼灸院

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1.主訴

ヘバーデン結節・汗疱性湿疹

2.患者様

40歳代前半 女性

3.現病歴と症状

1)3ヶ月前から痛みがひどくなってきた。右手小指第1関節に炎症が起こり、関節はうっすらと赤みを帯びている。かつ、関節は骨が隆起し、骨棘を形成している。関節は太くなって、こわばりがあり、可動域が限定され動きにくい。

2)数年前の妊娠中、及び出産後に水泡状の赤い湿疹(1センチ径くらい)が出た。痒い。掻くと水膨れになり破れる。赤みのある体液が出た。患者さんは汗と血液が混じったような液と表現する。内容物は粘くベタベタしている。破れると皮膚が剥離する。膝から足(足首、足甲と足裏)、及び手掌にでる。春から夏にかけて発症する。皮膚科の病院では蕁麻疹と診断された。現在も湿疹が出ている。

あん鍼灸院が『ヘバーデン結節』の治療をしているというのを知り、来院されました。

4.治療結果

(1回目)脈診と腹診、および問診等から体と病、および経脈十二経の「陰陽虚実」を診て治療方針を決定。鍼で全身の気の調整を行う治療を開始。病は「体質改善」して治すとよく言われます。病にはそれを引き起こす「病因」が必ずあり、それを治すことが「体質改善」です。初回の鍼治療を行う。

(5回目)水仕事時には指が痛い。病院では一日2リットルの水を飲むよう指導されている。欲しい時に飲めば良いとした。

(9回目)右手小指第1関節がまだ痛い。

(11回目)湿疹が手掌、足首、足の甲、踵の上部にできている。水疱ができ、破れると痒い。その後、皮膚が剥離する。『汗疱性湿疹』と思われる。

(13回目)小指の痛みは、時々痛くなる程度になってきた。症状が良くなってきたようだ。

(15回目)小指のこわばりや痛みが減ってきた。湿疹があり、痒い。

(17回目)前回の治療から6日経つが、その間、1回のみの鈍痛だった。

(18回目)小指第1関節の痛みがなくなった。汗疱性湿疹も痒くなくなって消えかかっている。脈状の変動がほぼなくなっていた。

(19回目)痛みがすっかり取れて、こわばりもなくなった。汗疱性湿疹も治った。脈の変動が消えていた。そこで治癒を終了した。

『ヘバーデン結節』は鍼治療が早い程、骨棘の肥大化や関節の固定化が軽い症状で停止します。鍼治療は、この病気の背景にある「根本原因」を取り除くことができます。それによって、その「根本原因」から引き起こされる、”これから起こるであろう病気”も起こらなくなります(未病)。

以上

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